2017年2月28日火曜日

ザットル・ビー・ザ・ディ / バディ・ホリー


That'll Be the Day / Buddy Holly 
ザットル・ビー・ザ・ディ / バディ・ホリー

ビートルズもカヴァーしているロックンロール黎明期の名曲「ザットル・ビー・ザ・ディ」。歌っているのはバディー・ホリー。ビートルズが真似したバンドがバディ・ホリー&クリケットだ。

バディ・ホリー最初のヒット曲だ。

バディ・ホリーには憧れのスターがいた。バディは「俺たちはすべてエルヴィス(・プレスリー)のおかげだ」と語っていた。しゃくりあげるような裏声を用いて独特のアクセントをかもすヒーカップ唱法はエルヴィスを模擬したものだ。現代のロックにも通じる軽快なギターサウンドが特徴的で、バディ・ホリー&ザ・クリケッツギター2本とベースドラムスバンド編成、60年代のロックバンドの原型となった。

ビートルズ
ザ・ローリング・ストーンズサーチャーズホリーズを始めとする後継者に影響を与えた。特にビートルズは影響を受けたバンドだ。

バディ・ホリーは、エルヴィスが入隊しドイツに駐屯していた1959年飛行機事故で天に召された。実質わずか2年ほどの活躍だった。

最初のヒット曲「ザットル・ビー・ザ・ディ(いつの日か)」は、当時公開されたウェスタンの話題作、ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン、ナタリー・ウッド主演の名作「捜索者」のセリフから引用されている。

捜索者」のジョン・ウェインは珍しく屈折したキヤラクターの上、物語がショッキングであったこともあり、話題になったが、ドンパチに終わらない物語が観た者の心にズシんと重く響くものになっている。




ジョン・ウェインは兄嫁に恋しているが恋慕の情を隠し通している。その娘がコマンチ族に誘拐される。娘を取り返すために長い旅に出る。
やっと見つけたときには酋長の妻になっていて、白人として生きることもできない娘に衝撃を受けたジョン・ウェインは、殺そうとするが、かってジョン・ウエインが助けた混血児に止められる。
酋長と戦い、娘を取り戻して兄嫁の元に帰るが、どこにも居場所のない自分に気づき、また旅に出る。

いつの日か、帰って来るあてのない旅だ。




このジョン・ウエインがボソっというセリフが「ザットル・ビー・ザ・ディ(いつの日か)」なのだ。


バディ・ホリーは、きっとジョン・ウェイン演じる男の孤独にKOされたのだ。
真っ暗な家の中、ドアのそばに立って青空の下の外の世界を見るジョン・ウエインの後ろ姿が印象的な映画だ。

バディ・ホリーはジョン・ウェインの胸中に寄り添って、何度も「ザットル・ビー・ザ・ディ(いつの日か)」と呟いたのだろう。


その思いは飛行機とともに飛んで行ったのか?






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